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2026/08/28 11:26
再開第1弾は、秋冬へ向けた本墨流し2作品
恭平
こんにちは。
墨流し作家の恭平です。
YOSHIKO
墨流しアドバイザーのYOSHIKOです。
恭平
はい、ということで、本日は久しぶりに「Kyohei Friday 8」の新作発表をさせていただこうと思います。
YOSHIKO
いやー、久々ですよね。
恭平
そうですね。
これまでは、Marble+ 内で開催していた「恭平墨流し セオアルファ展」の新作発表が続いていましたので、その間、Kyohei Friday 8はお休みさせていただいていました。
本日から、いよいよ再開となります。
YOSHIKO
楽しみですね。
恭平
再開第1弾の作品は、本墨流し2点になります。
YOSHIKO
本墨流しって、なかなか染める時期やタイミングも限られている柄だと思うんですけど、今回の作品はすごく特別だと聞いています。
恭平
そうですね。
そもそも本墨流しは、他の墨流しと比べて、水面の状態や液の調整が必要な分、いつでも染められる柄ではないんです。
一定の条件が整った時に限り染めているものなので、染めるとなった時には、他の柄とはまた違う準備が必要になります。
今回は、今月前半まで続いていたセオアルファなどの夏物の提案から、いよいよ秋冬に向けた提案へと移っていくタイミングになります。
そのため、意識としては、こっくりとした深みや奥行きのある配色を心がけて作ってみました。
YOSHIKO
今までのセオアルファ作品に比べると、使っている色数もすごく多かったんじゃないかなと思います。
この2点は、絵画のような重みを感じる作品だなという印象がありました。
作品を染める時のポイントはありましたか?
恭平
配色に関しては、これまでの自分の感覚をベースにしつつ、絵画のような美しさを意識しました。
その中に、ときめきや「まといたくなる」感覚が生まれるように配色しています。
YOSHIKO
これまで恭平さんが作品を作ってきた経験や技術が、この作品にもぎゅっと濃縮されているような感覚がありますね。
恭平
では早速、見てみましょう。
1点目|桃色とモスグリーンが香る、幸福感あふれる本墨流し

恭平
まずはこちらですね。
YOSHIKO
こちらは《桃香る庭》という名前がついています。
恭平
名前の通り、片側が桃色になっていて、もう片側が庭を彩るモスグリーンのカラーになっています。
YOSHIKO
落ち着いたグリーンと、甘い香りが漂ってきそうなピンク色。
このピンク色も、すごく奥行きがありますよね。
複雑性を感じる色です。
恭平
一色のピンクだけではなくて、そこに少し淡くトーンを落とした桃色も加えています。
その分、奥行きが生まれていますね。
モスグリーン側も同じように、濃いめのモスグリーンがありつつ、それを補助するような抹茶色が加わっています。
YOSHIKO
なるほど。
桃の甘い香りが漂ってきそうな可愛らしい色なのに、そこにモスグリーンを合わせるというのが、すごくおしゃれだなと思いました。
この作品を撮影する時に、反物を着物の形に巻き付けて見たんですけど、顔がぱっと明るくなって、ハッピーオーラのような、幸福感あふれる雰囲気に見えたんですよね。
恭平
そうですね。
着るご本人から生まれるハッピーオーラが、見た人にも伝わるような作品になったと思います。
YOSHIKO
衿元にピンクを持ってくると、可憐さもありながら、品の良さもある作品になりますよね。
恭平
華やかさと、優雅さがありますね。
YOSHIKO
最後に散りばめた白いドットも、粉砂糖のようにすごく細かく入っていますよね。
恭平
そうですね。
ドットの表現は、うちでは大きく分けて2種類あります。
こういうふうに細かく粉砂糖のように入れる表現と、水玉模様のように見せる表現です。
今回は、粉砂糖のような細かなドット表現になっています。
YOSHIKO
すごく可愛いです。
それがさらに、美味しそうな雰囲気も出していますよね。
本墨流しは、ただのマーブルではなくて、恭平さんが手でマーブルを描いた後に、私がピーコックの櫛を少しずつ引いていくんですよね。
恭平
そうですね。
さらに、マーブル模様に優雅さを加えるために、もう一工程重ねています。
いつものマーブルとは違って、その表現のために工程数が多くなるのも、本墨流しの特徴のひとつです。
でも、そうすることによって、この柄にしか生まれない世界があるなといつも思っています。
YOSHIKO
反物だけで見ても、色がぐっと前に浮き出ているところや、奥行きをすごく感じる作品になっていますよね。
これは、セオアルファではなかなか見られない色の奥行きだと思います。
初めて洗える着物やシルジェリーをご購入される方にも、ぜひチェックしていただきたい作品ですね。
衿元をモスグリーンにすると、また違う表情に
YOSHIKO
この作品は、衿元をモスグリーンにすると印象が変わりますよね。
恭平
衿元をモスグリーンにしたのが、こちらですね。

YOSHIKO
すごくおしゃれですよね。
恭平
落ち着きが出ますよね。
YOSHIKO
でもそこに、少しピンクが入ることで女性らしさもあります。
恭平
桃色の部分がアクセントになると、また見え方が変わりますね。
この場合は、袖口に桃色を持ってきた形になっています。
仕立て方によっては、袖口の方にモスグリーンをもってきても可愛らしいかなと思います。
YOSHIKO
今回のセオアルファ展では、初めてお仕立てをされる方もとても多かったんです。
こちらでイメージ図を作ってご提案させていただくと、「すごく分かりやすかった」と言ってくださる方もたくさんいらっしゃいました。
これからお仕立てを検討される方も、ぜひお気軽にご相談いただきたいですね。
2点目|夜の森と宇宙を思わせる《眠る森》
恭平
では、次の作品です。
こちらになります。

YOSHIKO
これはおしゃれですね。
恭平
同じ本墨流しでも、色合いが変わると雰囲気も大きく変わりますよね。
YOSHIKO
こちらの作品は《眠る森》という名前をつけました。
このブルーの部分が、とても神秘的なブルーですよね。
なかなか見ないような深みのあるブルーで、池を思わせるような色でもあります。
恭平
夜空のようにも、宇宙のようにも見えますね。
YOSHIKO
本当に綺麗な色です。
もう片方には、またモスグリーンが入っているんですね。
真ん中の層はブラウンでしょうか?
少し赤みも感じますね。
恭平
実は、ほんのりそこにピンクも入っています。
YOSHIKO
本当に複雑ですよね。
《眠る森》という名前をつけたのは、少し湿度も感じながら、どこかワクワク感もある作品だったからです。
柄を作った後にドットを飛ばしているんですけど、先ほどの作品とは表現が違って、筆で飛ばしたタイプのドットですよね。
恭平
そうですね。
全体的に均一に入れるというより、少しまばらに、ランダムに飛ばした表現になります。
YOSHIKO
それが、静かで奥行きのあるリズムを生み出していますよね。
少し「ヘンゼルとグレーテル」が夜の道に白い石を置いていく物語を思い浮かべるような、可愛らしさと神秘的な雰囲気が合わさった色合いです。
でも、着るとすごくモダンなんですよね。
本当に奥深い作品だなと思います。
恭平
先ほどの本墨流しと比べると、少しかっこよさがありつつ、そこに品の良さも出た作品になっていますよね。
YOSHIKO
本当に何とも言えない美しさがあります。
「綺麗で上品なものだけが美しいわけではないんだよ」というメッセージすら感じるというか。
帯もいろいろ合わせやすそうですし、メイクや髪型次第で、この作品の印象も変えられると思います。
実はいろいろな場所に着ていきやすい作品なのかなと思いました。
恭平
真ん中にブラウンが入っているので、基本的には着やすい色がベースになっています。
その上で、ブルーとモスグリーンが華やかさをプラスしてくれるアクセントになっています。
YOSHIKO
その色があることで透明感が出ていますよね。
ブラウンが重すぎず、透明感のある表現になっています。
土や木だけではなく、風や湖、ミネラルのようなものを感じる作品だなと思いました。
恭平
また、このブラウンの中にも、よく見るとピンク色が潜んでいます。
そこに、ときめきが隠れているんですよ。
YOSHIKO
この作品は染まりたてもすごく綺麗で、アトリエでも写真を撮りましたよね。
本当に、どこを撮っても可愛いんです。
ピーコックの柄の中に色が混じっているところも、すごく綺麗でした。
恭平
今回の写真だけだと、まだ寄りの写真がないので分かりづらいかもしれませんが、近づいて見ると、そこに宇宙が広がっているような柄です。
衿元をモスグリーンにすると、森の印象がより主役に
恭平
では、衿元をモスグリーンにしたパターンを見てみましょう。
また雰囲気がガラッと変わりますね。

YOSHIKO
そうですね。
よりかっこよさや、落ち着きが出ますね。
恭平
この作品名が《眠る森》なので、森の部分を主役にしたような仕立て方になりますね。
YOSHIKO
先ほどは神秘的なブルーが衿元だったので、大人っぽさがあったと思います。
こちらは衿がグリーンになることで、少し安心感や落ち着きがありますね。
カフェなどにも行きやすい雰囲気かなと思いました。
恭平
逆に、ブルーがいい仕事をしてくれるんですよね。
YOSHIKO
ポイントになりますよね。
本墨流しは、出る色の面積に動きがあるので、着物に仕立てた時にすごく立体感が出ます。
恭平
動きと華やかさ、立体感が生まれますよね。
YOSHIKO
まるで地球儀を見ているような立体感が、仕立て上がるとあるんです。
毎回、仕立て上がったものを衣桁にかけて撮影するんですけど、その時に作品としての迫力を特に感じるのが、本墨流しなのかなと思います。
恭平
墨流しの中でも、本墨流しは一番水の流れ、自然の流れが投影されやすい柄なのかなと思います。
だからこそ、自然の景色を感じるような、手で作ったものではあるけれど、偶然性にかなり委ねた作品になるのかなと思います。
YOSHIKO
水の流れがそのまま柄になっているからこその、色の漂い方がありますよね。
本日20時、Kyohei Friday 8にて発表
恭平
本日20時から発表される新作は、こちらの2点になります。
YOSHIKO
どちらも、すごく思い出深い作品になりましたね。
ビビッときた方は、ぜひチェックしていただけたらと思います。
着物のお仕立てももちろん素敵ですが、羽織やコートにしても、今回の色味はどちらもすごく素敵になるんじゃないかなと思います。
ぜひ、いろいろ想像しながら見ていただけたら嬉しいです。
恭平
改めまして、本日20時から、久しぶりに再開させていただくKyohei Friday 8。
どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。
YOSHIKO
楽しみにしていてください。
恭平
ありがとうございました。
YOSHIKO
ありがとうございました。