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2026/07/10 11:31
7月10日20時公開、今の技法と美意識が詰まった4作品
恭平
墨流し作家の恭平です。
YOSHIKO
墨流しアドバイザーのYOSHIKOです。
恭平
はい、ということで、本日は7月10日夜20時に発表予定の新作をご紹介いたします。
YOSHIKO
今日ですね。
少しギリギリになってしまったんですけど、今日の夜20時に公開予定の作品について、恭平さんにお話を伺いたいなと思います。
今回の作品たち、全部また粒ぞろいですね。
恭平
はい。
では早速見てみましょう。
まずはこちらです。
1点目|星が降るような静けさをまとった《星ふる舞踏会》

YOSHIKO
この作品、すごく静けさがあって綺麗ですよね。
恭平
そうですね。
色はターコイズブルーのような色で、華やかさがあるんです。
ただ、コントラストをごくごく抑えている分、そこに静けさが生まれています。
最後に散らしている白い水玉も、大胆に飛ばすというより、静かに振り落としているような表現にしています。
そこで、作品全体の世界観にまとまりを与えています。
YOSHIKO
こちらの作品の題名は、《星ふる舞踏会》という名前をつけました。
まるでシンデレラが舞踏会に行く前に、魔法をかけられるような。
そんな魔法のヴェールのように見えたんです。
このドットも、星が降っているような、ぽろんぽろんと落ちているような雰囲気に見えたので、この題名にしました。
すごくドラマチックでありながら、着やすさも兼ね備えていて、今までの恭平さんの作品の中でも、少し珍しいテイストですよね。
恭平
そうですね。
配色にポイントがあります。
片側はターコイズブルーのピーコックになっているんですが、もう片側に、ほんのり少しだけピンクを配色しています。
そして、その間を挟むように、グレーを配色しています。
YOSHIKO
このグレージュに見える色のことですね。
恭平
そうです。グレージュですね。
YOSHIKO
それが入ることで、大人の雰囲気や、静けさ、夜の雰囲気が出ているんですか?
恭平
そうですね。
落ち着きもありつつ、さりげないときめきを加えているような配色です。
YOSHIKO
逆に、この影のような色があるからこそ、よりドラマチックに見えるところがありますよね。
素敵な作品です。
恭平
柄はピーコック崩しになっています。
YOSHIKO
すごく細かい柄に見えますね。
恭平
ピーコックの中でも、少し細めのピーコック模様です。
それをランダムに崩しているような柄になります。
崩し方によって、華やかさが出たり、都会的になったりするんですが、今回は配色自体に静けさがある分、柄に少し華やかさを持たせました。
衿側を変えると、また印象も変わります。
たとえば、仕立て方で衿側にピンクを持ってくると、このような印象になります。

YOSHIKO
またすごく可愛らしい雰囲気になりますね。
恭平
実際に仕立てる時は、縫い代などもあるので、もう少しピンクは落ち着いた見え方になると思います。
雰囲気としては、このような感じですね。
ピンク部分を衿側に持ってきても、そんなに派手にならないというか、華やかさが強くなりすぎないんです。
やっぱりグレーが入っていることで、可愛らしいピンクも、落ち着いた大人の雰囲気にしてくれています。
YOSHIKO
すごく素敵ですね。
黒い帯にも合うような、帯をあまり選ばなそうな作品ですよね。
恭平
そうですね。
今回、商品写真を撮る時に、白い帯もいいし、ブラウンもいいかなと思ったんですが、この作品に一番合う帯の色は黒でした。
YOSHIKO
大人可愛い感じがして、このコーディネート大好きです。
恭平
これは僕の一方的なイメージというか、願望なんですけど、これでアフタヌーンティーに行っていただきたいですね。
綺麗な色のケーキなどと一緒に、食事の時間を楽しんでいただきたいなと思います。
YOSHIKO
素敵ですね。
アフタヌーンティーもいいですし、黒い帯や袋帯を合わせたら、記念日のディナーにも良さそうですよね。
恭平
先ほども言ったように、コントラストを抑えているので、ホテルのような上品な空間にもぴったりだと思います。
その場の空気に調和してくれる着物になるんじゃないかなと思います。
YOSHIKO
上品さと可愛らしさ、どちらも兼ね備えた素敵な作品でしたね。
2点目|花びらが水面に舞うような、余白のある吹雪柄
恭平
では、続いてこちらです。

YOSHIKO
かわいい。
すごく素敵ですね。可憐さがあります。
恭平
こちらの作品は、これまでも細かめの水玉で表現してきたシリーズに近いものです。
ここ最近ご好評いただいている表現なんですが、その中でも今回は“余白”をイメージしています。
作品名をYOSHIKOさん、よろしくお願いします。
YOSHIKO
こちらの作品の題名は、《花水玉》です。
このオフホワイトの空間がすごく綺麗ですよね。
ランダムに花吹雪の中にいるような感覚になったり、見ていると不思議です。
恭平
地色がオフホワイトになっていて、そこに水面に舞い散る花びらのようなイメージで色を置いています。
YOSHIKO
水面に花びらが、じっと落ちているような感じですよね。
よく見ると、ドットの大きさが違うのもそうですし、かすかにすごく細かい色も入っていて、水流を感じます。
恭平
そうですね。
細かく見ると、地色の方にも表情があります。
YOSHIKO
すごく綺麗。
ぱっと見ると可愛らしいんだけど、よく見ると奥深い作品なんだなと思います。
色もまた可愛いですね、この配色が。
恭平
春にもぴったりですし、夏に見ると、かき氷のようにも見えますね。
YOSHIKO
確かに、美味しそう。
鹿児島といえば、シロクマアイスも思い出しますね。
恭平
練乳のかき氷の上に、フルーツやいろいろなものが散りばめられているのがシロクマアイスなんですけど、そういうイメージにも見えるかもしれないですね。
YOSHIKO
見えるかも。
杏仁豆腐のような感じもありますし、見ていると美味しそうに見えてきますね。
恭平
どこか懐かしい色味にも見えますし、コーディネート次第でいろいろな世界観にまとめることができると思います。
YOSHIKO
このドットにリズムを感じるので、音楽鑑賞にもぴったりですし、いろいろな場所に連れて行きやすい作品ですよね。
恭平
そうですね。
色の配置に規則正しさがあるというより、少しランダム性がある分、自然な表情が生まれています。
YOSHIKO
景色や風、音の波動のような、均一ではないものに人は魅力を感じると思うんです。
この作品は、墨流しならではの唯一無二の流れが感じられますね。
恭平
型染めのように、決まったリズムで作られたものとはまた違います。
本当にその時のアドリブで配置された、色のバランスだと思います。
3点目|イチジク色の蝶柄に、大人の可愛さを重ねて
恭平
では、次の作品にいきます。

YOSHIKO
かわいい。
この色、かわいいですね。
恭平
ここ最近の作品の流れの中では、急に華やかさが出てきた作品ですね。
作品名をYOSHIKOさん、よろしくお願いします。
YOSHIKO
こちらは《蝶々むすび》という名前をつけています。
蝶柄、久々じゃないですか?
恭平
こちらは蝶柄と言います。
ここ最近の中では、久しぶりのテイストになりますね。
YOSHIKO
かわいい。
恭平
一番最初に目に入ってくるピンクの部分。
この色は、僕の中ではイチジクの果肉の赤をイメージしました。
YOSHIKO
真ん中の赤のところですか?
そうなんだ。
イチジクって、私もすごく好きなんです。
食べ物としても好きですし、フォルムや色味自体もすごく好きで。
これまでも、イチジクをイメージした作品が一つあったような気がします。
恭平
以前のものは、どちらかというとイチジクの表面、皮の部分のイメージでしたね。
YOSHIKO
今回はまた絶妙な色だなと思っていたんですけど、まさかイチジクから取っていたとは、今日初耳でした。
一見するとすごくポップな配色で、「私には合わないんじゃないかな」と思う人もいるかもしれないんです。
でも、まとってみるとすっと似合う。
大人ピンクなんですよね。
血色がぐっと上がるし、肌になじむ。
この配色、本当に不思議だなと思っていたんですけど、イチジクに秘密があったんですね。
恭平
もしかしたら、そうかもしれません。
あとは、サイドに配置された薄いグリーンの部分ですね。
こちらは少し彩度を落としたカラーになっています。
真ん中には明るめのグリーンが来ているんですが、サイドに配置されたくすんだグリーンが肌なじみを良くしてくれるので、そこに着やすさが生まれているんじゃないかなと思います。
YOSHIKO
前に配置されたミントグリーンに見える色も、全然くすんでいるようには見えないんですけど、淡いからなんですね。
でも色味でいうと、少し落ち着きのあるミントグリーンということなんですね。
だから顔に当てた時に、その色だけが浮いて見えないんですね。
すごくかわいい。
このドットが、ふんわりしたソフトクッキーみたいなブラウンですよね。
今までブラウンの時は、チョコチップのような濃いブラウンのことはあったんですけど、このぽわんとしたブラウンがすごく可愛いです。
これも恭平さんの中で計算があったんですか?
恭平
バランスを見て、ここには少し濃いめのブラウンが欲しいと思って加えました。
YOSHIKO
そうなんですね。
このブラウンの色味が優しい色味になったのは、ある意味偶然なんですか?
恭平
そうですね。
水玉の濃さや濃度に関しては、その時の偶然性で生まれるものです。
YOSHIKO
その時の気温や湿度、水面の状態で変わるんですね。
本当に一点もので、出会いですね。
そこが可愛いです。
4点目|抹茶と小豆、そして水音を感じる《苔の香り、水の音》

恭平
では、次の作品にいきます。
こちらになります。
YOSHIKO
この作品の題名は、《苔の香り、水の音》です。
恭平
水を感じさせるような部分がありますね。
YOSHIKO
マーブル柄もそうですし、その後に散らしてある白いドットが、水がぽちゃんと落ちるような音を感じさせるデザインだなと思います。
この作品のこだわりは何ですか?
恭平
抹茶色の部分と、小豆色のように見えるブラウンの部分のハーモニーですね。
組み合わせとしては宇治金時のようにも見えますし、9月頃になると栗のような色合いにも見えて、モンブランのようにも見えてくる。
時期に合わせて、この着物の色が寄り添ってくれるような作品になっているんじゃないかなと思います。
YOSHIKO
美味しそうですね。
この作品は、ブラウンの部分と、真ん中のまろやかな抹茶色のような部分、そして端にある新緑のような色。
大きく分けて三層の縦グラデーションになっていると思うんですけど、これがすごく新しいなと思いました。
こういうマーブル柄で縦に染め分ける表現って、今まであまりなかったですよね。
恭平
そうですね。
こういう染め分けにすることで、縦ラインの綺麗さや複雑性が、着物に現れると思いました。
YOSHIKO
それこそ光を受けて色が変わっているみたいですよね。
真ん中の色は、少し彩度が落ち着いている色じゃないですか。
恭平
色の移り変わりの美しさがありますよね。
以前は大きく分けて二層の染め分けが多かったんですが、こういうふうに層をさらに厚くすることで、色の移り変わりの美しさが増すかなと思い、この染め分け方にしました。
YOSHIKO
それがすごく奥深さとまろやかさを生んでいますね。
少し和モダンな雰囲気のカラーリングというか、すごくおしゃれです。
色が落ち着いているので、この中では一番落ち着いているのかなと思いきや、着姿はすごく華やかなんですよね。

恭平
衿側にグリーン側を配置すると、爽やかな印象になりますね。
YOSHIKO
暑い時期にメインで着たい場合は、グリーンを衿元にして、秋口にたくさん着たい場合はブラウンを衿元にするのがおすすめかなと思います。
恭平
袖口にブラウンを持ってくると、そのブラウンがポイントになって、また可愛らしさが生まれますね。
YOSHIKO
本当ですね。
この作品のおしゃれさって、今までにない作品だなと思います。
洋服の延長みたいな雰囲気もありますね。
恭平
落ち着いた色だけで配色されているんだけど、華やかさがあって、ブラウンの可愛らしさもある。
YOSHIKO
いいとこ取りですね。
これ、私すごく欲しいかもしれないです。
セオアルファは洗える生地なので、雨の日にも着ていけますよね。
最近、雨コートで仕立てたいという方も結構いらっしゃるんです。
この作品、すごくいいですよね。
羽織にしても、雨コートにしても、他の着物とあまり喧嘩しない感じがします。
着物だけではなく、他のお仕立ても想像していただきたい作品ですね。
恭平
出かける場所を想像したくなるような作品ですね。
YOSHIKO
なります。
神社や旅行、観光にもすごく素敵ですし、これでお団子を食べていても、あんみつを食べていても可愛いですよね。
写真に残したくなります。
恭平
自然の風景にも溶け込むような雰囲気がありますね。
YOSHIKO
滝を見に行きたいですね、これで。
すごく素敵です。
今の技法と美意識が詰まった4作品
恭平
ということで、本日はこの4作品になります。
YOSHIKO
今回の4作品は、恭平さんの今の技法の高さもそうですし、美意識の幅の広さをすごく感じました。
華やかな蝶柄のポップさの中にも、体温やじんわりした色気を感じる色が入っていたり、秘密がたくさん詰め込まれた作品たちだなと思いました。
恭平
僕自身も楽しんで作っている作品でございます。
YOSHIKO
本当に、染まるたびに綺麗だったなと思う作品ばかりで。
恭平
眺めたくなりますよね。
YOSHIKO
実際に眺めていますよね。
景色のように。
色に癒されるって、こういうことなのかなと思います。
皆さんも、本日20時から商品ページで細かい写真をご覧いただけます。
先週は、私の方でアップ写真を商品ページに入れられていなかったというミスがあったんですけど、今回は隅々まで見ていただけると思いますので、ぜひチェックしに来ていただけたら嬉しいです。
セオアルファのお仕立て料金と「気軽に試着便+」について
YOSHIKO
お仕立てについてなんですが、本日24時までのご注文は、これまでの仕立て料金のまま承ることができます。
恭平
セオアルファのお仕立て代は、これまで税抜26,000円でしたが、今後は税抜30,000円、税込33,000円となります。
YOSHIKO
お仕立ても一緒に頼みたいという方は、ぜひ本日の24時までにオンラインストアでご注文いただければと思います。
また、「気軽に試着便+」という、無料でご自宅に反物をお届けして、鏡で顔映りを確認いただけるサービスは、公開から1週間後より対応可能になります。
これまでの作品たちもご利用いただけますので、気になるものがありましたら、ぜひDMで「この作品が気になります」とご連絡ください。
こちらで対応させていただきます。
恭平
よろしくお願いいたします。
では、本日の作品紹介ブログは以上になります。
YOSHIKO
ありがとうございました。