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2026/06/30 11:24

それぞれに違う世界を持つ、4つの墨流し

恭平
はい、ということで、対談形式のブログを始めます。

今回は、オンラインストア「Marble+」で行っている「恭平墨流しセオアルファ展」の新作発表になります。

今夜20時に新作を発表する予定ですので、そちらの作品を紹介していきたいと思います。

まずはこちらですね。
大矢羽根柄になります。


夜空にも、甘いシロップにも見える大矢羽根柄

YOSHIKO
なんかすごく、夜の景色を思い出すような作品ですね。

天の川とか、そういうものを連想させるような。

恭平
僕の中では、この紫の部分に少し甘さを感じるイメージがあります。

最後に散らしている白い水玉も、砂糖のようにも見えるかなと思います。

YOSHIKO
飾り付けのお砂糖の粒みたいな感じですよね。

恭平
それこそ夏の時期に見ると、かき氷にかけたシロップのようにも見えます。

YOSHIKO
ぶどうのシロップみたいな。

恭平
そうですね。

でもYOSHIKOさんが言うように、見る時期や時間帯によっては夜空にも見える、不思議な作品になっていると思います。

YOSHIKO
これって染め分けになっていると思うんですけど、2層になっているんですか?

でもすごく滑らかなグラデーションですよね。

恭平
こう見えて、実は細かい層にはなっているんですが、大きく分けると3層ですね。

真ん中に淡い紫があって、両サイドに黄みを感じる青色と、明るめの甘い紫が入っています。

YOSHIKO
両端の配色は、写真映えするというか、少しポップにも見えるカラーだと思うんです。

でも真ん中に淡い色が入ることで、上品さもありますよね。

恭平
そうですね。

立体感も生まれますし、余白も生まれるので、作品に奥行きが出ます。

YOSHIKO
静けさも感じますよね。

これまでの大矢羽根柄にはないような作品に見えます。

どの年齢の方にも、着方によってはどんなジャンルにもマッチしそうな、すごく素敵な作品ですね。

恭平
お友達と出かけたくなるような一枚でもありますし、一人で夜に遊びに行きたくなるような雰囲気もありますね。

YOSHIKO
どんな街の情景にも溶け込むような、少し都会的な作品ですね。


クリームソーダのような、くるくるマーブル

恭平
では、次に行きましょう。

YOSHIKO
これ、本当に可愛かったですね。

恭平
こちらは「くるくるマーブル」になります。

くるくるマーブルって、すごく単純な名前ではあるんですけど。

YOSHIKO
これまでも何個か名前の案はあったんですけど、結局「くるくるマーブル」で定着していますね。

恭平
マーブルの中でも、連続的なくるくるした柄を作って表現しているので、そのままの名前です。

YOSHIKO
この作品はピーコックを一度弾いているので、「風花模様」の大きいバージョンでもありますよね。

少しややこしいんですけど。

でも、この柄のポイントは、ひとつひとつが渦を巻いているような、ふんわりした雰囲気ですよね。

恭平
この柄の特徴としては、ランダム性があります。

連続模様のように見えるけれど、同じところがひとつもない。

矢羽根模様やピーコック模様のような規則正しい柄というよりは、すごくランダムな感じです。

YOSHIKO
混ざり合うことで、不規則な感じになっているということですね。

恭平
柄自体は連続性があるんですが、色にランダム性が生まれるところが、この柄の特徴です。

そこにさらに反物幅で染め分けをすることで、余白を作っています。

YOSHIKO
このグリーンと赤の配色って、一見すると「クリスマスカラーになっちゃうんじゃないの?」って最初は思ったんです。

でも、端側がうっすらミントグリーンなんですよね。

それが涼やかさを出していて、本当にクリームソーダみたいな、夏に着ても涼やかな作品になっていると思います。

この赤が本当に可愛いですよね。

恭平
赤がアクセントとして入っているので、さくらんぼのようなイメージがあります。

メロンソーダやクリームソーダのようなデザートの中に、赤って入れたくなるじゃないですか。

YOSHIKO
本当に乙女心がわかってますね。

恭平
そこで、ときめきを作っています。

YOSHIKO
さすがです。

こういう可愛い作品を染める時って、恭平さんの中では心の中の女の子が教えてくれるんですか?

恭平
心の中に乙女を召喚しています。

YOSHIKO
そうなんだ。

この作品って、衿元に淡い色を持ってくると、またガラッと雰囲気が変わりますよね。

恭平
そうですね。

淡い色を衿元に持ってくると、少しおとなしくなって、急に品が良くなります。

いつものパターンだと、色がある方を衿元に持ってくると華やかさがバッと出るんですが、この配色に関しては、色のある側を衿元に持ってきても、華やかさが強すぎないんです。

だから、どちらを衿に持ってきてもいいなと感じました。

YOSHIKO
本当ですね。

普段、顔周りに明るい色や濃い色を持ってくると負けちゃうという方でも、この色味は絶妙だと思います。

淡さやまろやかさがあるので、少し遊びたい方にも挑戦していただきたい作品ですね。


まろやかな色気を感じる、細かなマーブル柄

恭平
では、次に行きましょう。

YOSHIKO
これ、すごく幻想的ですよね。

恭平
こちらはマーブル柄ですね。

YOSHIKO
これ、マーブル柄なんですね。

恭平
マーブルの中でも、かなり細かくマーブルしています。

マーブルは、最終的に棒で水面を動かすことで柄を作っていくんですが、細かいマーブルを作りたければ、その分、水面での動きも細かくなります。

なので、時間もかかります。

でも、この表現がしたいとなったら、時間がかかろうが、体が疲れようが、そこに時間をかける。

それが墨流しです。

YOSHIKO
普段のマーブルって、表現によって使う棒の太さも変わるんですよね。

恭平
ざっくり表現したい時や、大胆に表現したい時は大きく動かします。

こうやって細かく表現したい時には、その分細かく動かしていくという作り方です。

YOSHIKO
水面の上でそのまま動かしたものが柄になるって、本当に手描きみたいな感じですよね。

この作業って本当に大変そうなので、手伝いたい気持ちはあるんですけど、このランダムなマーブルのまろやかさや動きは、恭平さんならではの技術がぎゅっと詰まっているなと思います。

恭平
技術というよりは、その人の手なりが出るというか。

ある意味、その人らしさが出やすい柄なので、他の人が作るものとは一緒にはならないと思います。

YOSHIKO
こうやって見ると、その手なりが綿あめのようにも見えますね。

細かく描いたことでまろやかさが出ていて、遠目で見たらマーブル柄だとすぐには分からないような。

恭平
確かに、少し無地の染め分けにも見えますね。

YOSHIKO
上品ですよね。

恭平
近くで見ると、細かなマーブルになっています。

今回の配色自体は、どこかトロピカルなイメージもあります。

甘めの色や可愛らしい色で構成されているんですが、実は細かく紺色を散りばめています。

YOSHIKO
うっすら紺色のベールをまとっているような感じなんですね。

恭平
そうです。

全体に紺色を散りばめていることで、この甘さを引き締めています。

もし濃い色がなければ、もう少し可愛らしさがそのまま前面に出るんですが、細かい紺を散りばめることで、大人っぽく引き締めています。

YOSHIKO
写真で見てみると、その紺は本当に隠し味という感じですね。

恭平
そうですね。

言わないと気づかないものかもしれません。

でも、作っている現場では、その色を入れた瞬間に表情が変わるのがよくわかります。

YOSHIKO
この紺を入れるか入れないかで、少し迷っていたのを私も見ていました。

でも、入れた瞬間に「これは入れてよかったね」と思うくらい、表情がぐっと色っぽくなりましたよね。

墨流しの技法って、ひと手加えるか加えないかで全然表情が変わってしまう。

そこが本当に面白いところですね。

恭平
そこはやっぱり、経験から生まれる勘だと思います。


万華鏡のようにきらめく、斜めピーコック

恭平
では、次に行きましょう。

YOSHIKO
いやー、これはもう「きゃー」なんですけど。

美しすぎて語彙力がなくなってしまいます。

斜めのピーコックと縦のグラデーションが、目の錯覚でキラキラした水面みたいにも見えるし、多角形の格子柄のようにも見える。

本当に不思議で、万華鏡を見ているかのような、乙女心をくすぐられまくる作品ですね。

恭平
これ、すごいですよね。

写真で見ると、もう生地とは思えないです。

YOSHIKO
思えないです。

「こんなの染められるの?」って、本当にびっくりしました。

発狂レベルです。

恭平
これはチェリーピンクの差し色が効いていますね。

YOSHIKO
そのピンクが、水色のところに混ざるにつれて少しずつおとなしくなっていって、そこから柔らかいミントグリーンに移り変わっていく。

そのグラデーションの移り変わりのところが、紫色っぽくなっていたりして。

この大人っぽいと可愛いの境目、狙ってるんですか?

恭平
狙っています。

YOSHIKO
狙ってるんだ。

恭平
この色合いは、長岡の海の昼から夕方、そして夜にかけて移り変わる時の色合いにも似ていますよね。

YOSHIKO
似てる。
似てるし、よりドラマチックというか、ロマンスを感じます。

個人的な話なんですけど、私はこういうピンクが好きなんです。

でも着ると無理している感じが出てしまうから、自分には着られないんだろうなと思ってまとってみたんですね。

でもその瞬間、この作品だったら着られると思いました。

お友達と遊びに行く時も、どこに行っても、自分がすごく楽しんでいるところが想像できるし、絶対に写真に残したいと思ったんです。

そういう作品って、これまで何百もの墨流しを見てきても、なかなかないと思います。

ここまで気分を上げてくれる作品は、本当に特別ですね。

恭平
でも、ミントグリーンの部分に余白があるので、お友達と遊びに行った時にも、この着物だけが大きく目立ちすぎることはないと思います。

ちゃんと調和しながら、しっかり存在感がある。

そういうバランスでできたと思います。

YOSHIKO
透明感もありますよね。

恭平さんが言うように、溶け込む感じもあるし、テンションも上がる。

これを着ている自分が好きになりそうな、周りの友達も絶対にテンションが上がってくれそうな一着です。

恭平
自分だけじゃなくて、周りの人も楽しませてくれるような柄になっていると思います。

YOSHIKO
すごい作品を染めましたね。


4点それぞれが、まったく違う世界観

恭平
ということで、今回はこの4点を発表することになります。

YOSHIKO
粒ぞろいですね。

これは悩むんじゃないですか。

ひとつひとつがときめく作品ですし、それぞれが表している世界観もまったく違いますよね。

2点、3点欲しくなってしまう方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。

恭平
そうですね。

また、どれも同じものをすぐに作れるかというと、なかなか難しい作品ばかりです。

そういう意味でも、運命的な出会いをしていただけたら嬉しいです。

YOSHIKO
本当ですね。

今回の作品は、セミオーダーなどで同じものをご注文いただくのは、なかなか難しい作品になります。

ぜひ、運命の一反と出会っていただければと思います。


今夜20時よりオンラインストアにて発表

YOSHIKO
今回の作品は、本日20時に発表し、ご購入いただける形になります。

また、「気軽に試着便+」については、発表から1週間後よりご対応となります。

恭平
発表から1週間後ですね。

YOSHIKO
はい。

その時に在庫がある商品に限りますが、「気軽に試着便+」もご利用いただけます。

実際にご自宅で反物をご覧いただき、お手持ちの帯や小物と合わせながら、ゆっくりご検討いただければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。