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2026/05/15 14:56
7月提案「夕暮れにほどける時間」
恭平
はい、ということで、本日のKyohei Friday 8にて発表される新作のご紹介になります。
YOSHIKO
はい。
恭平さん、毎週金曜日20時から「Kyohei Friday 8」として新作を発表しておりますけれども、この企画には「芸術をまとう幸せ」というテーマがあるんですよね。
墨流しって、見ているだけでも芸術作品や絵画を眺めているような、深い味わいのある着物だと思います。
恭平
はい。
YOSHIKO
そしてKyohei Friday 8では、毎月イメージテーマを考えて、それに沿った作品をご提案しています。
恭平
その月に合わせて、というよりは、発表からお届けする頃の季節に合わせてテーマを設けています。
YOSHIKO
今回は5月の発表ですが、お届け時期を考えて、7月頃のご提案として「夕暮れにほどける時間」というストーリーを作りました。
今はイベントなどの影響もあり、オンラインストアではお届けまで約3ヶ月とご案内していますので、夏頃、8月頭くらいをイメージしていただけるといいかなと思います。
このストーリーについては、また投稿やブログでも改めてご覧いただけたらと思います。
今回のざっくりとしたイメージとしては?
恭平
友達はワンピース姿、自分は大人浴衣を着て、夕暮れ時に街を歩くというようなイメージですね。
YOSHIKO
ざっくりしすぎかな笑
恭平
僕の中では、夕方の街のイメージがあります。
東京でいうと、谷中商店街のような場所でもいいですし、浅草のような賑やかな街並みでもいい。
友達と一日遊んだ後、夕暮れを背中にしながら、
「次はどこのお店に入ろうか」
「ちょっとお腹空いたね」
なんて話しながら、商店街を楽しんで歩く。
そんな情景の中で考えたテーマになります。
今回発表する作品について
YOSHIKO
今回発表する作品は、浴衣としても着られるセオアルファの着物が1点。
そして、一緒にコーディネートしても素敵なセオアルファの半幅帯が1点です。
まずはこちらの着物から見てみましょう。

恭平
こちらは、本墨流し柄になります。
YOSHIKO
普通のマーブル柄ではないんですね。
恭平
はい。
本墨流し柄というのは、うちでいう通常のマーブル柄と比べて、より優雅で柔らかく、水の流れに近い表情を持つ柄になります。
YOSHIKO
この柄、大人気ですよね。
恭平
実はすごく人気なんですが、なかなか作るタイミングがない柄でもあります。
YOSHIKO
希少性のある柄に、皆さん気づかれるんですよね。
恭平
皆さんお目が高いので、本能的に気づかれるのかもしれません。
この柄は、水の硬さを調整して、通常より柔らかい水の状態で染めることで出せる表情なんです。
YOSHIKO
少しシャバシャバしたようなお水でやるんですね。
恭平
そうなんです。
より自然な水流をうまく利用して表現する柄なので、このような柔らかな表情になります。
涼やかな青紫とスカイブルー

YOSHIKO
すごくマイルドな雰囲気ですよね。
恭平
そうですね。
今回の配色は大きく2層に分かれていて、片側が少し青みに寄った紫、もう片側がスカイブルーのような涼やかなブルーになっています。
YOSHIKO
すごく綺麗な配色ですよね。
恭平
7月の提案なので、やはり日本の夏は暑いですよね。
だから、色だけでも涼やかにまとっていただけるように、という思いを込めた配色です。
YOSHIKO
今回、ドットも効いてますよね。
恭平
そうですね。
見る方によっては雨のようにも見えますし、水しぶきのようにも見えると思います。
夏は、炭酸や水しぶきのような表現が涼やかさにつながると考えているので、今回のテーマに合わせてこのような表現にしています。
YOSHIKO
私は夜空に見えました。
今回のドットはあまり大きくなくて、すごく細かいので、天の川のようにも見えるなと思ったんです。
恭平
墨流しの面白いところは、見る季節や時間帯によって印象が変わるところなんです。
真昼間に見ると涼やかな水の表情に見えるし、夜の時間帯に見ると、夜空のようなロマンチックな雰囲気にも見える。
YOSHIKO
キラキラして見えますよね。
7月といえば七夕を想像される方もいると思うので、星のモチーフでコーディネートを組んでいただくのも楽しそうです。
染め分けだから楽しめる表情
恭平
こちらは染め分けになっているので、たとえば青側を衿元に持ってくると、より大人っぽく落ち着いた雰囲気になります。


YOSHIKO
このブルー、本当に綺麗ですよね。
単色でも着たくなるくらい素敵な色。
でもそこに紫のアクセントがあることで、上品さの中におしゃれ感や可愛らしさが出ていますよね。
恭平
可愛らしさとエレガントさが出ますね。
YOSHIKO
ぼかし染めのような、くっきり分かれていない柔らかなグラデーションを感じます。
これも本墨流しならではなんですかね。
恭平
青から紫へ移り変わる部分が、溶け込むように変化していく。
その表情は、本墨流しならではですね。
YOSHIKO
よく見ると、ふわっと部分部分にピーコック柄が隠れているのもいいですよね。
恭平
ピーコック柄が入ることで、ポイントごとに華やかさや優雅さが生まれます。
YOSHIKO
発見する楽しさがありますよね。
ピーコック柄って鳥の羽にも見えるし、花びらにも見える。
池の水面に花びらがふわっと浮いているようにも見えて、この一反だけでいろんなコーディネートが想像できます。
恭平
どこを見ても同じ表情がないので、着るたびに新しい発見があると思います。
着る方に寄り添ってくれる一枚

YOSHIKO
私は普段、題名やストーリーを考えて商品ページに載せる仕事もしているんですけど、この作品はインスピレーションがたくさん湧いてしまって、どれにしようかなと染まった時から思っていました。
蝶々のようにも見えるし、夜空にも見えるし、貝のようにも見える。
着る方がどう着たいかに、すごく寄り添ってくれる作品だなと思います。
これを男性の作家さんが染めているって、なかなか思わないですよね。
恭平
お客様は女性なので、女性になったつもりで、いつも色を考えています。
合わせて作った半幅帯


YOSHIKO
今回は、このセオアルファに合わせて半幅帯もコーディネートして撮影しました。
このお着物のために作ったシリーズとしてお見せするのは、今回が初めてに近いと思います。
恭平さん、この帯はどういうイメージで作られたんですか。
恭平
この帯は、夕暮れをイメージしています。
ミントグリーンの部分は、夕暮れに差しかかった時の海の色。
そして下側の赤み、オレンジ、少し紫が差している部分は、夕暮れの空をイメージした色です。
この一面で、夕暮れの海と空を表現しています。
YOSHIKO
すごくロマンチックですよね。
この半幅帯も、よく見ると細かい点のような描写で。
恭平
点描のような表情になっていますね。
細かなドットで表現しています。
YOSHIKO
これが墨流しっていうのが、本当にすごいですよね。
水面にインクが細かく乗っている状態ですもんね。
墨流しは、インクの特性上、水面の上では色と色が混ざり合わないという特徴がありますよね。
それがこの作品にはすごく効いています。
本当によく見ると、色は混ざっていないんです。
でも細かいドットが、点描やタイルのモザイク画のようにも見えて、すごくおしゃれ。
儚くて素敵な帯ですね。
恭平
一見、絵画のようにも見えますが、墨流しはインクが水面に落ちた瞬間に広がる特性があります。
だから一色一色が細かなグラデーションになるんです。
そこが絵画とはまた違う、独特の表情になっています。
リバーシブルで楽しめるもう一つの表情
YOSHIKO
実はこちら、リバーシブルになっていて、今見えているグリーンの面とは反対側もあるんですよね。
恭平
はい。見てみましょう。


YOSHIKO
どっちも素敵ですね。
グリーンと紫の相性がすごく素敵なので、ドラマチックなお食事の時にはこちらのグリーン面を表にして着たいなと思います。
そして反対の面は、ベージュベースになっています。
赤みのある部分にも少しブラウンが入っているので、すごく普段使いしやすい色になっていますね。
よく見るとネイビーのような色も入っていて、ぜひ接写で見ていただきたいです。
砂のようにも見えるし、この生成り色の雰囲気が、どんな着物にも合わせやすそう。
近江ちぢみや麻のお着物にも、すごく素敵にまとえそうです。
恭平
この面も、夕暮れの空から来ている配色です。
先ほどYOSHIKOさんが、このセオアルファの着物を夜空のようにも見えると言ってくれましたが、この一つのコーディネートで、時間帯の違う空を表しているようなロマンチックさがありますね。
YOSHIKO
本当にそうですね。
このベージュの色は、どうやって決めたんですか?
私だったら、グリーンと赤みが入ったら、夜をテーマにした紺や紫を合わせてしまいそうなんです。
もし黄色系を入れるとしても、レモンイエローとか、星をイメージしやすい色を選びそうで。
でも今回のこの素朴でしゃれ感のある色合わせは、どこから発想するんですか。
恭平
夕方の空って、時間帯によって赤く見えたり、ベージュのような表情があったり、見る方角によってもいろいろな表情を見せてくれるんです。
YOSHIKO
そっか。
長岡って空が広いじゃないですか。
そういうところからもインスピレーションを受けているんですね。
恭平
はい。そうです。
YOSHIKO
自然がある場所で作っている作家だからこその色使い、ものづくりなんですね。
YOSHIKO特製のハートもポイントに

恭平
あと、こちらの帯にもポイントでハートが入っています。
YOSHIKOさん特製のハートですね。
YOSHIKO
ちょっと描くの頑張りましたね。
恭平
このハートがちらっと見えるように仕立てます。
手先に持ってきたり、結んだ時に可愛い位置に出るようにしたり、楽しんでいただけるようになっています。
YOSHIKO
ハートを探したり、配置をご希望いただいたり、そういうところも、うちならではの楽しさかなと思います。
ぜひゆっくりご覧いただけたら嬉しいです。
本日20時よりオンラインストアにて発表
YOSHIKO
本日20時からオンラインストアで発表予定になります。
ぜひ皆さん、ご覧いただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いします。
恭平
楽しみにお待ちください。
よろしくお願いします。