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2026/05/09 10:27
柔らかさの中にある“芯”を映し出す、大矢羽根の着物
今回の恭平墨流し Portrait Days、2人目のお客様はのぎさんです。
会場ではサポートスタッフとしても入ってくださり、展示会全体を支えてくださいました。
撮影したお写真を見ながら、恭平とYOSHIKOで振り返ります。

会場を支えてくださったのぎさん
恭平
はい、恭平墨流し Portrait Days、2人目のお客様です。のぎさんになりますね。
YOSHIKO
はい、素敵ですね。
恭平
可愛いね。癒されるよね。
YOSHIKO
この着ていただいているお着物の雰囲気と、すごくぴったりだよね。
恭平
どの角度から見ても可愛いです。
のぎさんは今回の「恭平墨流し セオアルファ展」で、急遽サポートスタッフとして入っていただいた方なんですよね。
YOSHIKO
すごく助かりましたね。
恭平
のぎさんがいてくださったおかげで、会場全体もすごくスムーズに回って。
お客様も安心して接客を受けてくださっていたんじゃないかなと思います。
本当に助かりました。
YOSHIKO
すごく丁寧に対応してくださってね。
Autumnマーブルの配色を、大矢羽根柄で
今回お召しくださっていたお着物は、「Autumnマーブル」と同じ配色を使った作品。
ただし、通常のマーブル柄ではなく、“大矢羽根柄”で制作された特別な一枚でした。
恭平
今回のお着物は、うちでも定番作品になっている「Autumnマーブル」と同じ配色になりますね。
YOSHIKO
そうなんですよ。
でものぎさんの作品は、「大矢羽根柄」って言って、柄が違うんですよね。
恭平
配色は同じなんだけど、柄が大矢羽根になっています。
だからまた、マーブルの時とは印象が変わるよね。
YOSHIKO
そうなんです。
私は最初、大矢羽根柄にすると、もっと“シュッとした”印象になると思っていたんだけど、実際に染まり上がった時に感じたのは、逆だったんですよね。
矢羽根柄にしたからこその柔らかさというか、ヴェールみたいな透明感が出ていて。
それがすごく印象的でした。
恭平
またのぎさんの柔らかい雰囲気とも、すごくマッチしてるよね。
YOSHIKO
うんうん。
柔らかさの中にある“芯”
恭平
のぎさんの雰囲気からすると、マーブル柄を選びそうな印象があるんだけど、この大矢羽根柄を合わせたことで、のぎさんの柔らかさの中にある“芯の強さ”みたいなものが、すごく引き立っている気がするんですよね。
YOSHIKO
そうだね。
のぎさん自身、本を読まれたり、美術館に行かれたり、好きなものにもすごく知性を感じるんですよね。
お話していても、本当に人柄が魅力的な方だなって思うんだけど、この写真からも、そういう内面の魅力みたいなものが出ている気がする。
“袖口のボルドー”が生み出す美しさ
今回の仕立てにも、細かなこだわりが詰まっています。

恭平
この仕立て方は、襟元側にピスタチオグリーン系の色を持ってきて、ボルドーを袖口側や袖付け側に持ってくる仕立てになっています。
YOSHIKO
この仕立て方って、体の脇にボルドーがくることで引き締まって見えるから人気なんですよね。
私もほっそり見えたくて、同じ仕立て方です。
恭平
YOSHIKOさんのAutumnマーブルでも同じように袖口側にボルドーを配置しているんだけど、袖口にアクセントカラーを持ってくると、手を動かした時や、写真を撮った時に、その色がポイントとして見えやすいんですよね。
だから、アクセントカラーを袖口に持ってくるっていうのは、おすすめの仕立て方なんです。
YOSHIKO
例えばワインが入ったグラスを持ったり。
その時に袖口の色が目に入ることで、自分自身の気分も上がるんだよね。
北欧の空気感を感じる帯
今回合わせてくださっていた帯は、数年前にご提案させていただいた墨流し帯。
その時には、まだこの着物と合わせる想像はしていませんでした。
YOSHIKO
この帯は、松屋銀座の時にご提案させていただいた帯なんですよね。
のぎさんは普段、綿のお着物を着られることが多いということで、「北欧っぽい雰囲気があって可愛いですよね」なんてお話しながら選んだ帯でした。
でも、こうして見ると、大矢羽根とも相性抜群ですね。
恭平
ベースの色はグレーなんだけど、そこにクリアなグリーンが差し色として入っていて。
さらに花火柄という華やかな柄が入ることで、配色自体はシンプルなのに、ちゃんと華やかさもある。
すごくバランスのいい帯ですね。
YOSHIKO
このグレーも少し赤みのあるグレーで、グレージュみたいな温かみのある色なんですよね。
だから、この着物にもすごく合っていると思います。
帯揚げとの色もぴったりで、さすがだなと思います。
足袋まで抜かりないコーディネート
恭平
本当に、またこれも勉強になる合わせ方だなと思いますね。
YOSHIKO
足袋の色もピスタチオグリーンっぽい色なんですよ。
恭平
しかも、小さい白のドットがちらっと入っていて、それも可愛い。
YOSHIKO
ほんと皆さん、おしゃれだよね。
お客様からいただく“学び”
Portrait Daysを通して感じるのは、お客様一人ひとりの着こなしから、新しい発見をいただいているということ。
恭平
同じ着物でも、人によって全然違う似合い方があるんですよね。
皆さん、自分を一番引き立てるために、一生懸命考えてコーディネートしてくださっている。
だから、僕らでは思いつかないような学びが、そこにはたくさんある。
それが、会場でお客様を見る楽しみにもなっています。
YOSHIKO
私自身も着物を着るから、すごく勉強になるんですよね。
「あ、これ真似してみよう」とか。
恭平
僕は僕で、それを見ながら、
「次はこういう作品を作ってみよう」
「こういう表現もいいな」
って、新しい制作のヒントをいただいています。
だからPortrait Daysって、単なる撮影企画ではなくて、すごく大切なコミュニケーションの場なんですよね。
YOSHIKO
ほんとに、いい企画だなって思います。
お客様の姿が、次の作品へつながっていく

YOSHIKO
こうやってお客様の姿を見せていただくことで、今後の制作にもすごく影響を受けるんですよね。
例えば柔らかい色を見た時に、
「あ、のぎさんの時も素敵だったから、大矢羽根でやってみようかな」
とか。
本当に、お客様からたくさんのインスピレーションをいただいているなって感じます。
これからも、お客様の姿を見るたびに、私たちの作品もどんどんアップグレードしていくんだろうなと思います。
おわりに
恭平墨流し Portrait Daysは、作品を“見せる”だけではなく、纏ってくださる方の魅力と出会える時間でもあります。
今回ののぎさんのお写真からも、柔らかさ、知性、そして芯の強さが、自然に滲み出ていました。
そして、その姿がまた次の作品づくりへとつながっていく。
私たちにとっても、とても大切な記録になっています。